大変ご無沙汰しておりました。いつになく仕事仕事の一年でしたよ(私基準で)。コンサートもあまり行けなかったのですが、個人的に満足できるものが多く、しっかり命の洗濯ができました。一つ一つ感想を書きたいところですが、時間もないし大分記憶も薄れてきているので、昨年同様、簡単に備忘録的にまとめたいと思います。
1月1日(金) 関ジャニ∞カウントダウンコンサート(@京セラドーム) ←31日夜からの年越しコンサート
4月8日(木) リベラ(@オーチャードホール)
4月9日(金) カルミナ・ブラーナ(@東京文化会館)
4月25日(日) 関ジャニ∞横山くんソロコン(@東京国際フォーラム)
5月1日(土) ウィーン少年合唱団(@座間ハーモニーホール)
5月4日(火) ウィーン少年合唱団(@サントリーホール)
5月7日(金) ウィーン少年合唱団(@アクトシティ浜松)
6月5日(土) ウィーン少年合唱団(@みなとみらいホール)
6月11日(金) ウィーン少年合唱団(@東京オペラシティコンサートホール)
6月12日(土) ウィーン少年合唱団(@東京オペラシティコンサートホール)
7月10日(土) エヴァ・メイ ソロ・リサイタル(@紀尾井ホール)
7月17日(土) KAT-TUNコンサート(@東京ドーム)
7月24日(土) KAT-TUNコンサート(@東京ドーム)
7月25日(日) トリノ王立歌劇場「ラ・ボエーム」(@神奈川県民ホール)
8月1日(日) トリノ王立歌劇場「椿姫」(@東京文化会館)
8月7日(土) やなわらばーワンマンライブ(@青山円形劇場)
9月12日(日) AAAコンサート(@横浜アリーナ)
9月25日(土) KAT-TUN上田くんソロコン(@代々木体育館)
11月30日(火) ドレスデン聖十字架合唱団「メサイア」 (@東京オペラシティコンサートホール)
12月11日(土) ボニ・プエリ(チェコ少年合唱団)(@新宿文化センター)
12月18日(土) 関ジャニ∞コンサート(@東京ドーム)
12月24日(金) バッハ・コレギウム・ジャパン「メサイア」(@サントリーホール)
・・・仕事仕事と言いながら結構行っていますが。関ジャニのコンサートが1回だけ(しかもドーム)なのが悲しいです、京セラドームで元旦に行なわれるツアーオーラスのチケットを譲っていただけたので、これからもう1公演聴くことができますが(本当にいつもありがとうございます←私信)。
ジャニーズ関係は明日書くとして、クラシック関係の簡単な感想を。
どれもとても良かったのですが、その中でも白眉だったのが、8月のトリノ王立歌劇場の「椿姫」でした。私の好きなコロラトゥーラ・ソプラノのナタリー・デセイがヴィオレッタ役ということで見に行ったのですが、まあ、デセイが素晴らしかった。演じることが好き(女優を目指していたんだったかな、確か)なだけあってヴィオレッタになりきっており、それは歌においても同様で、何と言いますか、“ヴィオレッタを演じているナタリー・デセイが歌っている歌”ではなく“ヴィオレッタが歌っている歌”、ヴィオレッタの思いが痛いほど伝わってくる歌声でした。いやもう、我ながらびっくりしたのですが、ヴィオレッタの死ぬ場面で、号泣とまでは行かないまでも、結構しっかりと涙してしまいまして。まさかイタリア語のオペラを字幕追いかけながら見ていて涙するとは、見る前には夢にも思いませんでしたよ。
デセイのリサイタルに2回行ったことがありますが、オペラのほうがたくさん歌が聞けておいしいですね、特に「椿姫」は出ずっぱりですし。「乾杯の歌」も素晴らしかったなあ、最初に歌ったテノールのマシュー・ポレンザーニがやや軽い線の細い声だったので、彼女の歌の迫力に圧倒されました。ポレンザーニは、今書いたように線が細く軽い感じはありましたが情熱的な歌声で、やはり感情移入できました。歌そのものの上手さという点では、アルフレードの父親役のローラン・ナウリの方が良かったような(この父親はヴィオレッタを追い出したり持ち上げたり何がしたかったのか意味不明)。
私が行った日がオーラスで、カーテンコールも何度もあり(デセイのテンションが高い高い)、最後には赤と緑と白の紙テープ(?)がイタリア国旗のような配色で舞台の上から下がってきて、イタリア語でお礼のメッセージを書いた幕みたいなものが降りてきました(幕だったかボードだったか忘れましたが)。会場から出るときにはトリノのチョコレートも配られました。
トリノは、「ラ・ボエーム」にも行ったんですけれども、個人的には「椿姫」の方が良かったです。フリットリの歌声もとても素晴らしかったのですが、あくまでミミを演じているフリットリの歌で、ミミの歌ではなかった(瀕死のミミの歌声のほうが、体は元気なムゼッタの歌よりパワフルでした)。まあ、それ以上に、単純に曲が「椿姫」の方が好きだったのもありますが。両方ともほぼ初聞きだったんですけれど、「ラ・ボエーム」は歌と伴奏の旋律があまりかみ合っていないんですね(もちろん全部ではないですが)、関係のない歌と伴奏が組み合わさっているようなバラバラ感があり(あくまで私見)、そのあたりがちょっと個人的にはいまいちでした(歌と伴奏だと全体的に伴奏の旋律の方が良かったなあ、なんか楽器だけでその旋律だけを聴きたいと思うものがいくつかありました)。そこ行くとモーツァルトはやっぱりすごいなあ、歌と伴奏が絶妙に絡み合って素晴らしい相乗効果をあげている。素人にも分かりやすい良さがあります。
・・・途中からプッチーニ・バッシングになってきたのでこの話はやめにしまして。あと、素晴らしかったのが、エヴァ・メイコンサート。本当に良かったです、以前のソロリサイタルのときよりもコロラトゥーラ・ソプラノの本領が発揮されていたコンサートでした。声がとっても可愛いんですよね、この人は。高くよく通る声をしている。それで素晴らしいテクニックを駆使して美しくも迫力ある歌声を聞かせてくれました。イドメネオだったかな、低音から高音へ、また低音から高音へというのが3回連続する箇所を、それぞれ違う声の響かせ方でそのどれもが素晴らしい技術で歌い上げたのは本当に圧巻で、感動しました。
それから、メサイアですね。ドレスデン目当てで行ったメサイアでしたが、例によって通して聞くのは初めてだったんですけれども、知っている曲が多く、とても良かったので、急遽クリスマス・イブにバッハ・コレギウム・ジャパンのメサイアにも行くことにしました。どちらもとても良かったですが、バッハ・コレギウムのほうが、オケの人数が少なく、ソリスト、合唱、オケの音の大きさのバランスが取れていたと思います。あとまあ、合唱が大人なので、少ない人数にもかかわらず非常に声量がありましたし、やっぱり技術的に上手いですね(ドレスデンの子たちもよくがんばっていましたが)。ただバッハ・コレギウムの方は仕事で前半30分聞けなかったのが残念でした。
バッハ・コレギウムに行くことにした大きな要因の一つが、アルトパートを、往年のドラケンスバーグ少年合唱団の名ソリストにして、現在カウンターテナーで活動中のクリント・ヴァン・デア・リンデくん(線の緩いコリン・ファレルといった風貌)が担当するということでした。まあ、今年は、4月にマックス・ツェンチッチの歌も聞きまして(カルミナ・ブラーナ)、同時期に活躍した二人の天才ボーイソプラノのその後を生で聞く機会があったわけですけれども、まあどちらもカウンターテナーですか。子供のときにあそこまで完成してしまうと、男性の歌い方に移るのが難しいのかなと素人は思ってしまいます。まあ、普通にバリトンやっている人もいるけれど・・・。でもパウル・エーデルマンくんなんか子供のときからバリトン歌いだったしなあ。
クリントくん(もう「くん」という年齢ではない)は、子供時代と同様、気持ち安定感に欠けるけれど、しっかりした声量とテクニックで聞かせてくれました。ドレスデンのメサイアではソプラノが担当した「If God be for us」を、バッハ・コレギウムではクリントくん(つまりアルト)が歌っていましたが、この曲はボーイソプラノ時代のベジュン・メータが歌っていた印象が強いんですね。これです。私はこのラストの高音がすごく好きなのですが、クリントくんは低音に下がって終わるバージョンで、ちょっと残念でした。ちなみにクリントくんの天才ボーイソプラノ時代がこれです。ベジュンもクリントくんも子供とは思えないテクニックですね。
いろいろ検索していたらすごいのを見つけのたでこれも貼っておきます。Jacques Imbrailoくんという子。今はバリトンをやっているそうです。
メサイアはこれ自体が長いせいか両公演ともすごいテンポの良さでした。曲の終わりなんて、せっかちの私が「もうちょっと余韻を・・・」と思うほど、潔いまでにスパッと切っていました。両公演とも合唱のみアンコールがあって、ドレスデンはハレルヤを歌っていました(ただでさえテンポの良かった本編のハレルヤのさらに倍速←ちょっと大げさ)。ドレスデンの子たちの歌もとても良かったですよ、ちょっと歌の輪郭がぼやけるところがありましたが、ボーイソプラノ好きには大満足の合唱でした。
簡単な感想のはずがレポ込みになってきて思いのほか長くなったので、ここで一旦切ります。明日残りのクラシックとJポップについて書きます。
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