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2009.01.29

パリ木の十字架少年合唱団@東京カテドラル&伊勢原市民会館

大分日がたちましたが(というか年まで変わりましたが)、昨年の11月30日、12月1日の2日間、パリから来た歌う天使たちの歌声を聞いてきたその感想をアップしたいと思います。伊勢原直後のブログでもテンション高く書きましたが、本当に満足の行く公演でした。以下、東京公演をメインに、時折伊勢原公演も混ぜて感想を書きます。

初日の伊勢原では観客人数があまりに少なくて寂しかったですが、カテドラルでの公演は、交通の便の悪さは伊勢原をしのぐとはいえさすがは東京、満席でホッとしました。

東京公演では、大人数の観客に加えてテレビカメラが入っていたことで緊張してしまって声がよく出なくなってしまったか、自分の座席が初日の1列目に対し2列目と後方になったせいか、ソロの声が時々聞こえなくなることがありましたが、この日も素晴らしい歌を聞かせてもらいました。合唱も本当に素晴らしくて、合唱に関しては初日よりさらに良かったように思います(テレビではあの“音”がそのまま伝わってこなくて残念でした)。

むろん、完璧というわけではなくて、この子たちはボーイソプラノ・ボーイアルトに声変わり期に近いようなハスキー声が少ないのですが、高音が意外に弱くて、ものすごく高い音を歌うときなど無理して出しているような金切り声になってしまうんですね。それに、時々声の大きさのバランスが上手く取れていないことがある。あと、息継ぎのタイミングが各自オレ流。そういう部分はありますが、さすが高いレベルでソロをとれる子をそろえているだけあって、良い合唱を聞かせてもらえたと思います。

ソリストたちも高音がネックでしたね、高音になると消え入りそうな細い声になってしまう子が多かったです。でも、やっぱり歌唱力は素晴らしかった。前回のブログでパリ木らしい金属音のような無機質な声と書きましたが、東京公演でもう一度聞いてみたら、パリ木度100の声質の子はもっともソロが多かったマチュー・エスニュスくん(ちょっと福原愛ちゃん似)くらいで、あとは若干パリ木度が落ちてもっとマイルドな声の子ばかりでした。高音のフェイク専門のマチュー・デュマ・ドゥ・ラ・タイユくんや後半のクリスマスソング集のときにソロを多く取っていたルイ・マリー・ペレくんなどは、ウィーンとかドイツ系に近い声(発声)だったような。だけど、歌い方やリズムはやっぱりパリ木独特のものでしたから、パリ木らしさを維持しつつ、むしろ賛否分かれそうなあの金属音声がマイルドになっただけより広く受け入れられる、そういう意味では私にとっては理想的に進化した歌声でした。

ソリストの中で特にお気に入りだったのが「ばら色の人生」や「アヴェ・マリア」でメインソロを担当したクレモン・ボルネンくん。私好みの子供っぽいんだけどマイルドなボーイソプラノで、丁寧にしっかりと歌っていました。その歌い方のせいか、声そのものがそう感じさせるものだったのか、はたまた彼の子供ならではのまっすぐなまなざしのせいかわかりませんが、なんというか、この子の歌声は、私にとっては文字通り天使の歌声だったんですよ、単に美しいとか単に上手とかを超えて、聴いていて心洗われるような清らかさがありました。もうこれは完璧私だけの理屈抜きの感覚的なものですね、自分自身、他のボーイソプラノの歌声とどう違うかわかりません、良い声だけどよくある声ではあるし、歌い方もほかと大きく異なるわけでもないし・・・。この子がソロを歌っている間、自分で何がこう感じさせるんだろうと考えながら聴いていましたがわからず、それでもその清らかさだけははっきり感じていました。

他に「ミュージック・ユニヴェルセル」でソロをとったアルトのブノワ・キャスカードくんの上品な歌声や「ジングルベル」「赤鼻のトナカイ」のメインソロのソプラノのオリヴァー・フォスターくんの少年らしいまっすぐな声もお気に入りでした。オリヴァーくんはものすごくクールな子なんだけど、伊勢原公演で、ソロを歌うため曲の途中で台から降りる際に足が台にひっかかって音を立ててしまったときに、ただでさえ大きな目をさらに見開いて「やばい」という表情をしたのがとても可愛かったです(笑)。あとはテナーのシミリアン・クレスタニくんですね、彼の場合、歌声も好きですが、その飄々とした独特のたたずまいが特に好きでした(苦笑)。

以下、書きたいことだけピックアップして書きます。

≪こだま≫
これは伊勢原公演のほうがよかったです。東京公演は会場が広かったので、ちょっと後ろの4人の声が小さすぎました(自分が前のほうの席だったから余計にそう感じたのだと思いますが)。伊勢原のほうが前と後ろちょうどよいバランスで聞こえました。

≪ソルヴェイグの歌≫
プログラムが発表されたときから楽しみにしていた曲ですが、声量のあるソロのマチュー・エスニュスくんがすばらしくて期待通りのものが聴けました(どちらかというと伊勢原の方が良かったかな)。前奏部分の合唱によるハミングも美しかったです。私はこれを聴くとパリ木を聴いている実感が湧いてきます。

≪ばら色の人生≫
後半に低音部が主旋律を歌うのですが、これがすごく良かった。声がきれいに出ていましたし、あのハスキーな声質が曲に合っていました。

≪イッツ・オーライ≫
ポップス調でほとんど低音パートの子たちが中心になって歌っていました。ちょっとドラケンを思わせる歌い方とアレンジでした。ソロのシミリアンくんの歌っている姿が良い味出していました。シミリアンくんの歌は伊勢原の方が良かったな。最前列だった伊勢原のとき、頭上からすごくきれいな声が降ってくるので見上げたらブノワくんでした。自分の席のまん前のステージのギリギリのところに立っていたからものすごく近かったんですけど、そんな至近距離で美しい歌声を聴けて本当に幸せでしたね、しばらくこの時間が続いてほしいと思いました。

≪モーツァルトの子守歌≫
プログラムに作曲者がモーツァルトになっていますけど、私の記憶が確かならば作曲者はフリースだったような。一番をフランス語(多分。英語でもドイツ語でも日本語でもないからフランス語でしょう)、2番をドイツ語(の1番かな)で歌っていました。

≪きよしこの夜≫
マチュー・エスニュスくんが2番を日本語で歌っていたんだけど、ここの合唱団はとにかく歌詞の乗せ方が独特だから、日本語で歌っているのによく聞き取れない箇所がちらほら。

≪カルバリ山の十字架≫
これはテレビで放送してほしかった(涙)。ポップス調で、「イッツ・オーライ」のように、低音部の子たちが中心に歌っていました。ソロは「イッツ・オーライ」のシミリアンくんと同じくテナーのレナン・プトーくんで、ハスキーで味のある声のシミリアンくんに対して、レナンくんは伸びのある正統派の美声で、クラシックに近い歌い方をしていました。この二人がちらちらお互いを見ながらソロパートをハモっている光景は、耳だけでなく目にもとてもおいしかったです。レナンくんがかっこよくて・・・heart04 東京公演ではほぼ私のまん前だったのですが、いやあ、目の保養になりました。

≪キャロル・オブ・ザ・ベルズ≫
これの一番の盛り上がり部分のソプラノの歌声が感動的なまでに美しかったです。特に伊勢原は素晴らしかった、ぞくぞくっとしました。パリ木公演全部を通して一番美しいソプラノの合唱が聴けたと思います。

≪子らよ、ともに歌え≫
マチュー・エスニュスくんの存在感ある歌声が素晴らしかったです。東京公演で、合唱がバックにつく2番のとある箇所で、エスニュスくんの声があまりにすばらしくて涙が出そうになりました(また、その部分はこの歌の中でも自分が特に好きな箇所の一つだったから余計に)。

≪諸人こぞりて≫
ダブルマチューのフェイクが素晴らしかったです。

アンコールは伊勢原2曲「Walking in the Air」(なぜかフル日本語バージョン)と「クリスマス・イブ」(山下達郎氏の)、東京公演はこの2曲にサンマルク少年少女合唱団が歌っていた映画「コーラス」の歌を加えた3曲でした。「Walking~」はきれいでよかったですよ、日本語の歌詞もきれいでした。これも映像で残しておきたかったなあ。「クリスマス・イブ」はCDとまったく同じアレンジでした。メインソロがマチュー・Eくんで、フェイク?はマチュー・Dくんだったんですけど、「心深く~」からの部分の二人の歌の歌いだしのタイミングがイマイチ上手くかみ合っていなかったような(2公演とも)。マチュー・Dくんのフェイクが綺麗で、ついそっちにばかり神経が集中してしまいました。「コーラス」の歌も非常によかったですね、彼らの歌声でこの歌を聴くことができて嬉しかったです。

合間合間に団員が交代で出てきて日本語の挨拶をするのが可愛かったです。8年前はプログラムがなかったから歌のタイトルを1曲ごとに言っていったんですよね。でも今回はプログラムがあったから、数曲ごとに軽い挨拶をして時に観客の笑いを誘っていました(ボニ・プエリのように。ただパリ木くんたちはカンペなしでしたが)。

まあ、こんな具合です。途中まではすでに書いてあったんだけど(だから今となってはちぐはぐなところがあるのがアレです、どうでもいいことですが)、ほとんどは今日書いたからもう記憶が薄れてしまっていてあのときの感情を思い出しながら書いた次第です。とにかく満足したコンサートでした、合唱もプログラムも。待ちに待ったパリ木のコンサートでしたが、待ちに待っただけのものがありました。今度は間を空けないでの再来日を強く希望します。

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コメント

はじめまして。まると申します。
突然のコメント、失礼いたします。
パリ木の記事が書かれていたので嬉しくてたまらなくなってしまいました!

パリ木のコンサートに行ったのは今回が初めてでした。言葉では言い表せない感動と衝撃!
そして彼らの目の輝き。
それ以来彼らのことが頭からはなれず、とりつかれたようにCDを繰り返し聞いています。
少年合唱に詳しいわけでもなく、理屈の部分はわかりませんが、とにかくパリ木がだいすきになりました!
自分でもどうかしていると思うほどです。

私も、彼らの再来日を心から強く強く希望してやみません!

少々熱くなってしまいました。すみません。

これからも時々おじゃまさせていただいてもよろしいでしょうか!?
仲良くしていただけたらとっても嬉しいです!

長々と失礼いたしました。

投稿: まる | 2009.02.10 14:49

まるさん、初めまして、こんにちは。
コメントありがとうございます。

あのパリ木のコンサートは本当に素晴らしかったですね!みんなまだあどけなくて先生を見ながらニコニコしていて、でも歌声はとても上手できれいで・・・。
私もコンサートのあとはなかなか興奮が冷めませんでしたし、しばらくの間は彼らのことで頭がいっぱいだったので、お気持ちすごくわかります!!

今回のパリ木は実に8年ぶりの来日だったんです。今度はこんな間を空けないで来日してほしいですね!

こちらこそ、これからも来ていただけて、仲良くしていただけたらとても嬉しいです。よろしくお願いします。

投稿: 雪の子キノコ | 2009.02.10 23:55

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