« 昨日のとくばん | トップページ | ヘイ!ヘイ!ヘイ!生のお台場春一番SP »

2008.03.30

「放浪記」見てきました

かなり前ですが(3/13)。

都合が悪くなっていけなくなった知り合いの方がチケットを譲る相手を探していて、まあ、あれだけのロングラン舞台、機会があったら見てみたいとも思っていましたし、日程もちょうど良かったので、立候補してチケットをもらって行ってきました。

会場のシアタークリエは、2階のわずか8席のバルコニー席を除いては1階にしか座席がなく、定員600余名のとても小さいホールでした。こんな小さいホールにジャニーズが11人もいたら(1900回公演のときのことです)それは大騒ぎになったんじゃないかと思ったのですが。

まあ、平気だったでしょう。何しろ客の年齢層が高い高い。決して若いとは言えない自分が、久々にこの場における最年少ポジションではないかと思うくらいです(いや、そういえば、いつも職場の事務室では最年少だった、普段の自分の態度があまりに大きすぎて忘れていた)。絶対ジャニーズ知らなさそう・・・。まあ、ジャニーズって意外に認知度高いから知っているかもしれませんが。

私の席は最後列の一番端で、こんな小さな劇場でも私の席からは出演者の顔の造作が見えず、事前に出ると分かっている人以外プログラムを見ないと全く誰だかわかりませんでした(また、名前しか知らない人や名前も知らなかった人が多かったし)。そんな具合なので、当然表情も見えず、もっぱら台詞と仕種の演技で舞台を楽しむことになりました。

でも、それで良かったような。森光子女史は驚異的ながんばりでしたが、やはり90歳近い年齢の人が20代を演じるのは無理がありましたから。声や話し方が明らかに20代(そして、30代、40代)のそれではないので(というか、どうがんばっても70歳以上)、今は大体何歳の頃の芙美子を演じているのか台詞ではっきり言ってもらわないとわからないのですよ(特に私のように「放浪記」の内容も林芙美子についても全く知らない初観劇の人間には)。まして、近くの席で顔がはっきり見えてしまったら、なおさら年相応にしか見えず、わけがわからなくなること必至だったと思うので、遠い席で良かったと思いました。

まあ、林芙美子自身は40代で亡くなっている人なので、もうすでに何十年も前から光子女史とは年齢的に全くつりあわない役柄であったのをこんにちまである意味強引に続けてきたわけで、この舞台はあくまで「森光子女史の放浪記」であって、(90歳近い)森光子女史が演じている(出演している)ことに意味があるのでしょうね(だからこそ、せめて20代くらいは若い女優にやらせるということもあえてしていないのでしょう)。そして、それが全てのような気がしました。極端な話、「放浪記」である必要も全くないわけです、たまたま「放浪記」だっただけで。

何年も続いている舞台ですから、何かしらの舞台としての(森光子女史と切り離した部分での)売りといいますか、「この場面がすごい」というような物語なり演出なりの見せ場があるのかと思いましたが、淡々と芙美子の生涯を追っていくのみで特にそういったものはなく、しかも全体的に前の幕と後ろの幕とのストーリーのつながりもイマイチで、なにぶんお芝居を見に行ったことのない身ですからお芝居一般のレベルというのはわかりませんが、若干の失望があったことは事実です。

ただ、森光子さんは、年齢を考えるとすごかった。台詞が飛んだりつまづいたりすることもなく(少なくとも初観劇の自分にはそう見えました)、どの台詞も渇舌が良くて内容がきちんと聞き取れましたし、動きも軽快で、何よりほとんど出ずっぱりだったことに感心しました。自分は、仕事柄、彼女と同世代の方たちと接する機会が多いのですが、年齢に比べて若々しい方はたくさん知っているけれど、あそこまでやれる体力の人はちょっと思いつかないです。最後の幕では、さすがにちょっと疲れが出ていたようですが(いや、芙美子が人生に疲れたのか本人が体力的に疲れたのかちょっとそこらへんわからなかったので)、よくあそこまでの長丁場をあの年齢で出来るなあと心底感心しました。

最後は一度幕が降りてから、もう一度幕が上がって、森光子女史一人が無言で挨拶して終わりました。出演者全員によるカーテンコールはないんですね、オペラみたいに。

ほかの出演者で印象的だったのが、田村役若杉宏二。初めて見る(というか初めて存在を知った)役者さんだったんですが、顔はよく見えなかったから表情云々はわからないんだけど、台詞回しや仕種がかっこよくて、絵になるやくざっぷりでした。

|

« 昨日のとくばん | トップページ | ヘイ!ヘイ!ヘイ!生のお台場春一番SP »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30221/40596039

この記事へのトラックバック一覧です: 「放浪記」見てきました:

« 昨日のとくばん | トップページ | ヘイ!ヘイ!ヘイ!生のお台場春一番SP »