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2007.04.25

「明日の記憶」見ました

若年性アルツハイマー病に冒された中年男性と彼を献身的に支える妻を描いた、渡辺謙・樋口可南子主演の映画「明日の記憶」(2006年)を見ました。アルツハイマー病の発症・進行がリアルに描かれており、また、敏腕部長としてバリバリ仕事をこなしていた主人公が自分の異変に気付き自分が冒されている病気を知りその事実を受け止めるまでの懊悩とアルツハイマーの進行に苦悩する姿が非常に丁寧に描かれていて、もう感情移入しまくって見ていました。

大きな企画が当たってまさにこれからというとき、まだ50才前という若さで、この病気を告げられてしまった主人公。受け入れたくないと思っても、ところどころで出てきてしまう病気の症状に、否応なく事実を認めざるを得なくなる彼の姿に、その絶望の深さを思って、もう号泣しまくりでしたよ。

また、彼を支える奥さんの姿にも泣けました。夫の気持ちも考えながら常に優しく献身的にそして的確に夫を支えている彼女の姿は本当に美しかったです。映画はアルツハイマーのだんなさんをメインに描いているので、奥さんの描写は相対的に浅くなっていますが、奥さんもまたものすごい深い絶望感に苛まれたことは容易に想像できますし、映画の中で描かれているよりもはるかに精神的に・肉体的に苦しい日々だったはずですから、あそこまで夫を生活の面でも精神の面でも支えることができる彼女の強さ、優しさに心底感動しました。それだけに、奥さんが自分の存在を忘れられてしまうラストシーンは泣けましたが、でも、それがアルツハイマーとか認知症の悲しいところであり、その介護のつらいところなんですよね(もっとも、自分は高齢者施設に勤めているので認知症の方をたくさん知っていますが、一番身近でいつも世話をしてくれる人間を、一日会わなかっただけで、きれいさっぱり忘れてわからなくなってしまうというケースは見たことがないです)。

俳優さんに関しては、もうとにかく主演の二人ですね。二人とも素晴らしかったです。とりわけ樋口可南子は、上で書いた若干描写が浅くなっている部分を演技で補っていて、奥さんの苦悩がよく伝わってきました。二人とも本当の夫婦のように息がぴったりで、それが物語を一層リアルに見せていたと思います。

感動したけれど、同時に恐怖心も覚えた映画でした。若年性アルツハイマーは他人事ではないですから。劇中の「30代、40代でも発症することがあり、20代で発症したケースもある」というセリフは、知識として知っていたことではありますが、ショックでした。そういうこともあってよけいに感情移入した部分はあると思います。高齢者が見るよりも若い世代が見たほうが感情移入できる映画ではないかと思いました。

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