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2005.11.09

沼津旅行

今月の4日から6日まで、静岡県の沼津市あたりに妹と旅行に行ってきました。一応、テーマがありまして、井上靖の自伝的小説「夏草冬濤」の舞台となった場所をまわる、というものです。


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自分、特にお気に入りの作家はいないのですが、淡々とした筆致ながら巧みな単語の配列と文の積み重ねによって素晴らしい情感を出す井上靖の文章は大好きで、比較的井上靖の小説は自分の中では読んでいる方です(とはいえ本自体あまり読まない)。この人、優れたストーリーテラーであるので、割とどれも面白いと思うのですが(などと知った風に言えるほど読んではいない)、個人的には特に自伝的要素の強い小説が好きでして、中でもこの「夏草冬濤」は一時期かなりはまりました。いや、だって、まるでSMAPみたいに、いろいろなタイプの魅力あふれる少年で構成されたグループが主人公ですから、何しろ(真の主人公は井上靖の分身の洪作)。作品自体も、ユーモアたっぷりに描かれた、明るい「スタンド・バイ・ミー」とでも言うべき、能天気で楽しくどこかノスタルジックな青春小説の佳作で良いのです。ギャグなども、全然古臭くなくて面白いです、時々「まあ・・・、大正時代だからね・・・」というのもありますが。

で、妹が最近この小説にはまりまして、これについて語っているうちに、「夏草冬濤」ツアーをしようという話になったわけですが、そんなわけなので、まわったのも、洪作の家の近くにある三島の三島大社(この中にある神鹿園の中にいる鹿が、やたら食欲旺盛かつわが道を行く連中で、食べ物をめぐって牡鹿同士決闘を始めるわ、世話係のおばさんが小鹿にやろうとした鹿せんべいを取ろうと小鹿を押しのけておばさんにどなられるわ、突然大きな物音がすれば仲間の背中蹴飛ばして逃げ出すわ、鹿せんべい食べ損ねていつまでも未練がましく柵を舐めつづけるわ、神鹿とか名前ついているけど、すさまじい俗っぷりでした)、洪作が仲間と遊びまわった沼津の千本浜、洪作が後に下宿することになる妙覚寺(小説の中では妙高寺)、物語ラストに洪作が仲間と向かう土肥(もちろん、物語のように、船で行きました、船っていうか、フェリーだけど)など、ストーリーに縁の場所ばかりです。一応、他にも若山牧水記念館、いくつかの文学碑、沼津港にあるびゅうおという展望水門などにも行きましたが、バスやタクシーに乗らずすべて歩きでまわった上に、どこに行くにもいちいち迷ったので、あまり多くまわれませんでした。せっかくの海の幸も食べずじまいでしたが、一番行きたかった千本浜を堪能できたから・・・。

千本浜はきれいでしたよ、海岸が、ごみが少なく、砂浜のところもありますが、きれいな玉石のところも多く、また、海水も青く比較的澄んでいて海の底が結構よく見えました。あまり潮の香りがしないこともあって、何か人工的な感じすらしました(実際、高波を抑えるため、海の中に、人工リーフを入れてあるそうです)。すぐ後ろには海岸線に沿って長く続く松林、はるか後方や入り江を囲むように左右に見える陸地には重なり合う緑の山々(カラッと晴れたわけではないですけれど、うっすら富士山も見えました)、と、本当良い環境。旅行2日目は午前中の大半や午後の夕暮れ時をここで過ごし、ほとんどここにいたようなものでした。沼津は、駅付近は店やデパートがあって便利だし、2、30分も歩けば千本浜だし、その間にやたらコンビニがあってトイレもちゃんとついている(←私にとってすごく重要)し、ちょっと住みたくなりました、ちょっとというか、かなり住みたい。

三島にしても、沼津にしても、新しい文学関係のモニュメントが多かったのが、印象的でした。文学で町おこしみたいのをやっているのか知りませんが。

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写真は上から、三島大社、千本浜です。なんかスキャナーが良くないみたいで、イマイチだなあ・・・(と人のせいにしてみる)。

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